ノコギリクワガタの成虫用飼育セットを組んでみよう。

ノコギリクワガタの成虫飼育セットの例 ノコギリクワガタ飼育参考情報
ノコギリクワガタの成虫飼育セットの例

ノコギリクワガタの成虫用の飼育セットを組んでみよう。こちらも特に拘りがないのであれば、あっけないほど簡単だ。ミヤマクワガタの成虫飼育にも基本的に同じものを使用できる。

止まり木等のアクセサリーは産卵木を使用すればいいだろう。ノコギリクワガタやミヤマクワガタは昼行性な一面があり、ドルクス類と違って洞などに身を隠す習性がないからだ。

用意するものと事前準備

用意するのは次のようなものだ。最近はこれらを「飼育キット」としてセット販売している。価格も割安になっていることが多いので、利用するのもいいだろう。

ノコギリクワガタ成虫飼育セットを組むにあたり用意するもの。ミヤマクワガタも同様だ。

ノコギリクワガタ成虫飼育セットを組むにあたり用意するもの。ミヤマクワガタも同様だ。

・飼育ケース:各社で販売されているプラケース、昆虫飼育ケース。
・成虫飼育用マット:各社で販売されている成虫飼育用のもの。5LもあればOK。
・エサ皿:16gか18gワイドのものが入ればいい。
・止まり木等:産卵木でいい。ストレス軽減・転倒防止効果もあるので必ず。
・昆虫ゼリー:各社で販売されている、16gか18gワイドのもの。タンパク質強化のものも要る。
・霧吹き、園芸用スコップやスプーン等の作業道具。

まず、飼育用品を個別に見ていこう。

飼育ケース

クワガタの飼育は基本的にオス・メス問わず、個別飼育が原則だが、ノコギリクワガタやミヤマクワガタの場合、休眠期間を終え、成虫として活動を開始してからの寿命が短い。繁殖活動も成虫として活動を開始した時から始まっていると考えてよく、オスによるメス殺しにさえ注意すれば、ペアの同居飼育でもあまり問題はない。

ウチでは休眠期間を終え、活動を開始した種親ペアは基本的に同居飼育している。飼育ケースも20-30cm程度の中型ケースがあればOKだと思う。余力があるのならメス用の15-20cm程度のものも用意したい。今回はオレオス(KBファーム)製のBeケース(中とミニ)を使用している。※販売は終了してしまったようだ。

飼育ケースは射出成型のプラスティック製品であるから、新品の場合には、表面に製造時の剥離剤が残っている。最低でも水洗い、可能なら中性洗剤等で洗い、洗剤成分を良く洗い流したうえで使用した方がいいだろう。このあたりに言及している例はほとんど見たことがないのだが、私には、クワガタにとっていいもののようには思えないのだ。

【商品紹介】

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●アイリスオーヤマ 飼育ケース深型 CVF-M(コバエ防止シート付き)

成虫飼育用マット

各社で市販している安価な成虫飼育用マットでいい。クヌギやコナラ等の広葉樹が原料のもので5L程度の容量のものが使いやすいだろう。今回はファームズ社製の簡易発酵マットを使用した。

私は針葉樹のものやその他の原料のものは無害とされていても、ダニ取り等のあくまで一時的な用途のものと考えているので使用していない。

また、安価なものに多いが、原料を粉砕しただけものには「キノコバエ」の卵が混入していることが多い。ケース内や残したマットから「キノコバエ」が発生することも珍しいことではないので、発生してしまったら、マットを全交換するつもりでいよう。簡易(一次)発酵まで済ませたマットなら概ね問題ないだろう。

【商品紹介】

エサ皿

16gか18gワイドのゼリーが入ればいい。樹脂製、天然木製等、様々なものが販売されている。ノコギリクワガタの場合も大型のオスでは開口部の大きな18gワイドがオススメだ。16gだと大顎が邪魔になって上手く食べれないことが多い。私は特にブランドには拘っていないが、天然木の堅木のものを使用している。朽ち木製のものは安価ではあるが耐久性はそれなりである。今回はフォーテック製のものだ。

【商品紹介】

堅木エサ皿16g用ゼリー付き

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止まり木、隠れ家等

ストレス軽減・転倒防止効果もあるので必ず。冒頭でも述べたが、ノコギリクワガタの場合は洞等に隠れる習性があまりないため産卵木を使用した止まり木でいいだろう。転倒は思いの外ダメージが大きく、起き上がれないと死亡することもある。落ち葉や樹皮、産卵木の残骸を入れて足場を作ってやろう。今回はファームズ社の産卵木、産卵セット時に出た樹皮、自前調達のミズナラの落ち葉を使った。

【商品紹介】

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クヌギ・ナラ産卵木 Lサイズ1本

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エサ(昆虫ゼリー)

各社で販売されている、16gか18gワイドのもの。ノコギリクワガタのメスもオオクワガタに負けず劣らずの大食漢だ。合成着色料や保存料の入っていない、国産品を選ぼう。ノコギリクワガタの場合でもしっかりした産卵をさせたいのであればタンパク質強化のものも与えたい。オススメはKBファーム製のプロゼリーだ。入手も容易で価格・品質のバランスが一番とれているように思う。もっといいものもあるかもしれないが、愛用している飼育者も多く、安心してオススメできる。

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選ぶのが面倒・よくわからないという人には飼育セット

最近ではこれらのアイテムを「飼育セット」としてパッケージ化した商品を販売している。よくわからない、個別に買うのは面倒、という人は「飼育セット」を利用するのも手だ。成虫ペアの生体付や産卵環境を整えられる用品がセットになったものなどもある。夏場の季節商品・数量限定品としているお店も多いので注意しよう。

【商品紹介】

霧吹き、園芸用スコップやスプーン等の作業道具。

作業で使用する道具などをご紹介する。現在は昆虫飼育用品・ガーデニング用品が充実してきているので、便利そうと思えるものを使うといい。

霧吹き写真のような500cc位の普通のものでいい。
樹脂製品の場合は最初によく洗うこと。
中身は天然水等にする。
私の場合、ケンゴロウ用に作っておいた水を使うことも多い。
スコップ園芸用でいいものが売っている。
私の場合、500mlペットボトルをカットしたものを自作している。
幼虫用ボトルに入れるとき丁度良いサイズなのだ。
スプーンこれは使いやすければ何でもいいだろう。
FC3+私の場合、防カビ剤として使っている。無くても良い。

その他、ピンセットや作業用トレイ等、ホームセンターや100均ショップでいいいものがあれば用意しておくと便利だ。

作業手順と注意点

マットを飼育ケースに敷き、水分量を調節する

洗浄した飼育ケースにマットを敷き、霧吹きで加水しかき混ぜて水分量を調節する。目安となる厚さは普通に敷いた状態で7-10cm程度。後はアクセサリーを配置するだけだ。

洗浄した飼育ケースにマットを敷く。

洗浄した飼育ケースにマットを敷く。

マットの加湿割合は握ってみて軽く団子状に固まる位。これでは加水不足。

マットの加湿割合は握ってみて軽く団子状に固まる位。これでは加水不足。

霧吹きで加水。FC3+も1-2吹き。あまり神経質になる必要はない。

霧吹きで加水。FC3+も1-2吹き。あまり神経質になる必要はない。

スプーン等でよくかき混ぜる。適度な湿り気が得られるまで繰り返しだ。

スプーン等でよくかき混ぜる。適度な湿り気が得られるまで繰り返しだ。

マットの厚さは7-10cm程度でいいだろう。堅詰めにする必要はない。

マットの厚さは7-10cm程度でいいだろう。堅詰めにする必要はない。

産卵木とエサ皿を配置し落ち葉等を入れる

産卵木は縦置きでもいいが、やはり下に潜り込んで休んだりするので横置きか斜めに傾けて置くといいだろう。空いたスペースには樹皮や落ち葉を適せん配置する。

産卵木を横置きにして、落ち葉や樹皮を全体的に配置する。

産卵木を横置きにして、落ち葉や樹皮を全体的に配置する。

ノコギリクワガタの成虫飼育セットの例

ノコギリクワガタの成虫飼育セットの例

なお、底敷きのマットを産卵用の発酵タイプにし、産卵木を加水してから設置すれば、ペアの同居飼育の場合、産卵することもある。ウチでも数頭の幼虫が得られている。爆産でもなくサイズ的にもあまり期待できないが・・・自然な飼育方法のような気がしている。

メスの単独飼育用のセット例

飼育ケースでも述べたが、ノコギリクワガタやミヤマクワガタの場合、休眠期間を終え、成虫として活動を開始した時から繁殖活動が始まっていると考えてよく、メス殺しにさえ配慮すれば、特段、メス専用の飼育セットを用意しなくても良い。余力があるなら、下の写真のようなメスの単独飼育用セットを用意するといいだろう。これはBeケースのミニを使用した例だ。エサ皿と落ち葉、樹皮を置く程度である。エサ皿を入れると、ほとんどの個体がエサ皿の下で休んでいるので、エサ皿は入れるようにしている。

Beケースのミニを使用した、メスの単独飼育用セット。

Beケースのミニを使用した、メスの単独飼育用セット。

最後に

以上が、私の成虫飼育セットの例である。目安となる数値は記載しているが、初めての方はあまり神経質になることなく気楽に組んで見てほしい。ただし、相手は自然の生き物だ。工業製品や人工的薬物、化学物質等とは基本的に縁のない存在である。こういうものには細心の注意が必要だ。人間にとって何ら問題ないように思えても、クワガタにとっては重大な問題になるかもしれない、という意識は常に持っていよう。

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