お恥ずかしいハナシだが・・・。蛹化後30日以上が経過したのをすっかり忘れていた。メス4頭が羽化ってた。同時に行った「劣化した蛹室の個体」と「大型個体」の人工蛹室への移設作業中には見つけたくないものまで見つかった・・・。
※最後の写真、閲覧注意。
- 48-49mm。丸々としている。腹も黒く、羽化後1週間以上は経過している感じ。
- 2頭目、42-43mm。羽化後1週間程か。ご覧のようにマットが湿って蛹室も痛んでいたので。本来ならまだ掘り出さない。
- 3頭目、49-50mm。こちらも羽化後1週間程か。
- 4頭目。40-41mm。ここ数日に羽化したのだろう。まだ赤みが残る。コイツも蛹室の痛みが目立っていたので掘り出した。
- 人工蛹室に移設した最大個体の36.0g。掘り出してみたら相応にデカイ。
- こちらは次点の32.7g。こちらもいいサイズだ。
- 劣化した蛹室の壁面。水分量が多く、菌の繁殖が進んでいる。
- この蛹室の主はこうなった。見たところ完品なのに・・・。こういうのが一番ヘコむ。
コイツはほぼ完品・・・。
今、人工蛹室への移転作業を進めているのだが、思いの外、蛹化不全が多い。蛹室が陥没し変形したために大顎が歪み、脚が曲がったり折れたりした個体もいた。デカかったのに・・・。
今期の蛹化不全は、Aラインの小型のメスに多く見られ、どうも別のところに理由がありそう。
これまでの蛹化不全や羽化不全に対する私の考え方として、
蛹化不全は、
●幼虫時の頭部がそもそもおかしい。(遺伝的傾向か※下の写真)
●前蛹に対して蛹室の上下方向に難がある。(頭が低い)
●蛹室の形状・環境に難がある。(崩れや過剰な湿度)
のような時に発生し、
羽化不全は、
●そもそも正常な状態で蛹化できていない。(変形した蛹)
●正常に蛹化できたが、蛹室に蛹化不全と同様の要因がある。(上の上下方向や形状・環境的要因)
●羽化時に成体が意図しない状況でひっくり返る。
●蛹化時の脱皮片が上翅、下翅の伸長時に引っ掛かる。
※ディンプルや羽パカは遺伝や生育時の環境要因が大きい。
という感じだろうか。
- 頭部の形状が変な個体。頭頂部が凹んでいる
- 特にオスの場合、頭殻・大顎が脱ぎ切れず、死亡・変形した蛹が出ている。メスではあまり問題にならないようだ
- 正常というかフツーな頭部の個体。
- 変質個体に比べ頭部が大きく、光沢のあるオレンジ色
ウチぐらい、80mm少々のサイズなら蛹室さえしっかり(コレ重要)していて、蛹室の状態を見極めれば、今でもそれほど神経質になる必要はないと思う。ただ、今回は蛹室をキチンと作れなかった個体も20頭位はいたので、もう少し、前蛹時での掘り出しは必要かな、とも考えている。
あと、蛹室や生体の状況を目視するには、やはり「クリアボトル」か「ガラスビン」の方がいいだろう。今回もそうしていれば何頭かは救えたと思う。
ウチは蛹化直前は、ブレンドした添加発酵マットに入れ替えているので、最後の交換時はクリアボトルにしようかと考えている。幼虫時はG-Potの半透明でもいいのだが。
今回、死滅した個体については、正直、良く分からない。キレイに蛹化していることから前蛹時・蛹化時には何ら問題はなかったと思う。
以前は雑菌の侵食、とも考えていたが、気門から(部分的に)雑菌に侵されたと思える個体をこの前確認したので、このように全体の細胞が死滅しているというのも違うのかな、と。
もう一つ思いつくのは「酸欠」だ。湿って密閉性が上がったのと菌の繁殖によって酸素が思いの外減少したのかもしれない。マットが変質した関係でのアンモニア等の発生とか。今はこれらの複合的な要因を疑っている。
とすれば、露天掘りや人工蛹室への移設を適切な時期に行えば防止可能なのかもしれない。
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